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若者と政治・選挙⑥

 
 雑誌『世界』の6月号で湯浅誠さんが、「社会運動と政権-今問われているのは誰か」というテーマの論文を掲載されていた。その中でとても注目面白い指摘をしていたので、紹介を含めて述べてみたいと思います。

 まず論文の最初に「なぜ私たちは、政権交代後、思うような成果をあげられていないのか----おそらく、問いはこのようにたてられるべきである。」と述べています。

続いて、「世間一般では、問いはしばしば逆にたてられているように、私には見える。『どうして、民主党を中心とした連立政権は、期待通りの成果を挙げられていないか。』と。しかしそれは、私たち市民の役割や民主主義の力を、狭く選挙に、投票行動に限定した考え方である。選挙を通じて、政権運営を付託した、あとはそれを着実に進めてくれよな、ということだ。そこから失望が生まれたり、『やっぱりダメだ』といった非難が生まれたりしている。」

 この部分を読んだときに、私自身、私自身の果たすべき役割や民主主義の力を狭く捉えていたことに気づきました。一言で言えば「民主党さん頑張ってください」と他人事のように捉えていたということです。
 よくよく考えれば、民主党自身の抱える問題はそもそも政権の発足する前から明らかでした。そもそも大企業や財界の要求を実行する為に生まれた政党がどれだけ市民の立場に立った政策を実現できるかどうかは、まさしく私達の側、市民の側がどれだけ声を高々と日常的にあげていけるかということ次第だと思います。つまりこの間、問われていたのは民主党政権ではなく、“私たちの側”だったのだと、この論文を読んで気づかされました。

 だからこそ、私たちは「やっぱりダメだった」と嘆いて終わらせるのではなく、湯浅さんの指摘するように
「なぜ私たちは、政権交代をもたらすだけの力を発揮できたのにも関わらず、その後十分な成果を挙げられていないのか、と。根本にあるのは政権交代は結果だ、という認識だ。」とその認識を根本から変えていく必要があると思います。
 
民主主義とはどこかの政党が実現してくれるものではなく、政党を含めた私たち自身の手によって実現していくものなのだと。

 ただ、現代の若者をはじめとして、政治や社会というものは自身の手で進めていくものだ、というような認識を持っている人がいったいどれだけいるのでしょうか。
 政治運動が、政党に関連した団体や、一部のマイノリティにとどまっている今の日本の現状でどのように私たちは政治に関わって行けばよいのか。
 この問いは、すぐには答えがでないような気がしてなりません。

 一般の市民にも政治運動や政治に関わることが日常のことと認識されるような取り組みが必要だと思うのですが、その方法についてこれからも模索していきたいと思います。
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